1.ザ・バイヤー
簡単に言うと・・・
お店で売る商品を、メーカーから買い付けたり、メーカーと一緒に作ったりして、
価格を決めて、店頭にどう並べるか考えて、その段取りをすべてやる仕事。
そのためには、今トレンドがどう動いてるかを常に知ってなければなりません。
そして、これからどんな商品がヒットするのかを虎視眈々と狙います。
毎日が新しく、毎日が戦い。
でも、そんなふうに走り続ける爽快感がたまりません。
世の中には「バイヤー」という肩書きの人がたくさんいらっしゃいます。
・個人で商品を買い付けて販売する方
・製造業の企業に籍を置き資材の調達をする方
そして私のように、
・流通業の企業で仕入れやものづくりをする方
小売企業でバイヤーをやっていて思うのは、サラリーマンという枠を超えた
情熱と自己成長と夢の実現がぎっしり詰まっています!
バイヤーが頑張れば、お店がもっと楽しくなる。
バイヤーが頑張れば、同じ日常がもっと豊かに感じられる。
バイヤーが頑張れば、買い物でもっとワクワクできる。
バイヤーは、新しい価値観とライフスタイルを創り出す仕事です。
実店舗や通販カタログやネットショップを通じて、世の中に良いものを提供し、
お客様に喜んでいただき、暮らしを豊かにすること。
「どう提供するか」があるから、「どう仕入れるか」が重要。
今、売れているものを、今、売れ始めているものを探すこと。
さらに、
これから売れるであろう、新しい価値観を創り出し提案していくことこそ
バイヤーの本当の役割です。
世の中に受け入れられ、お客様に喜ばれるものを提供するから、
結果としてそれが利益を生み、次の創造につながるのです。
*ここでは、バイイング機能とマーチャンダイジング機能を
合わせた職種を「バイヤー」としています。
新しく豊かな価値観を、世の中に提供するために、モノを仕入れて販売する。
この作業を、
会社の看板のもと、会社のお金と売る場所を使って、させてもらう。
それが小売業バイヤーの立場であり、醍醐味です。
その大きな舞台には、自己実現と自己成長の、無限の可能性がある。
そして、
情報もモノも溢れる今だからこそ、本物のバイヤーが必要なのです。
顧客よりモノについて詳しくて、モノを暮らしに生かす方法を知っていて、
これからもっと豊かにするためには、どうしていくべきかを
知っていかなければならない。 毎日毎日、今、この瞬間も。
だから、
仕掛けたモノが売れると、それはお客様が共感し、受け入れてたという
意味であり、そこには何物にも代えがたい喜びと感動が待っている。
バイヤーは、暮らしをどうやって豊かにするかを追求する仕事。
自分自身がワクワクする好奇心をそのまま実現し、
夢を叶えられるのがバイヤーの醍醐味と言えるでしょう。
小売業バイヤーは、企業に属しながらも、経営の仕事をしています。
売上、利益、在庫回転、ロスなどの予算が課せられており、
収益を上げ、必ず結果を出さなければなりません。
そして、「これをやれば絶対に大丈夫」という決まった手法はありません。
日々、目的地への道のりを進みながら修正し、知恵を絞り、走るしかないのです。
*具体的な仕事内容は、こちらをご参照ください。
仕入れたモノが思うように売れない時もあります。
開発中の、散々エネルギーをかけた商品が
思わぬところでつまづき、商品化に至らないこともあります。
人的・物理的・金銭的な事情で、販売計画が頓挫したり
目標が達成できずに終わることもあります。
自分自身がミスを犯してしまうこともあります。
営業マンから約束や期日を守ってもらえないこともあります。
クレーム対応をしなければならないこともあります。
バイヤーに限らず、仕事をしていれば、試練や厳しい状況に陥ることは
誰でも必ずあることです。
絶対手法はないけれど、場面ごとの方法ならたくさんあります。
どの方法をどの場面で使うか。
道が険しければ険しいほど、たどりついた時の感動は大きいのだと思います。
「バイヤーになりたいのですがどうしたらいいですか?」
時々いただく質問です。
やはり、ファッション・服飾や雑貨のバイヤーに憧れる方が多いようです。
最近、バイヤーやマーチャンダイザー(MD)の求人がかなり増えましたし、
専門学校もありますものね。
専門の勉強をして最初からバイヤーになる方もいらっしゃるのかも
しれませんが、私の知る限り、大半が「店舗などで販売の経験をしてから
商品部に引き抜かれていく」パターンが多いです。
また、WEBやカタログ通販で物販をしている企業の場合は、
未経験者をバイヤーに採用するケースもしばしば見受けられます。
仕事の能力は経験値だけで計られるわけではありませんから、
どちらがいいとは一概には言えません。
けれども、バイヤーにしろマーチャンダイザー(MD)にしろ、
「仕入れ」という業務をする前に、まず「販売」の経験をしておいて
無駄ということはありません。
販売の経験とは、実店舗でお客様と直に接すること、それから
WEB上で購入してくれたお客様と直接やり取りをするなど、
とにかく自分が顧客にモノを売る、という経験です。
顧客視点は、自分が顧客となって買い物をする時にも
養われますが、できるだけいろいろなタイプのお客様の
消費行動に触れておいた方がいいからです。
本当にいろいろなお客様がいらっしゃるものです。
また、質問や苦情についても、どんなお客様がどのような内容で
くださるのか、実際に対応すると新しい発見があり勉強になります。
それから、売場を運営するという経験もあるとなお良いです。
ヒト・モノ・カネという資産をどのように使って利益を生むか、
シフトを組んでローテーションを回し、接客・レジ・品出しや清掃
など、誰がどのタイミングで動けば効率的か工夫することで
多くのことを学べます。
どちらにしても、「現場で起こることを知っておく」ということがポイントです。
私自身も、入社後数年間店頭で接客販売をしたことと
売場をひとつ任されて運営(=経営)したことが、今のバイヤー業に
おいて礎になっていると感じています。
それと、まったくの私見ですが、店舗要員からバイヤーに抜擢される
のは、憶さずに発言したり行動したりできる、明るく積極的な性格の人が
多いように思います。
時には、話す内容はさておいても、とにかく話せることが前提で、
中身は商品部(=バイヤーという仕事)に馴染んでから覚えていけばいい、
くらいの感じで白羽の矢があたる場面を、どの会社でも何度も見てきました。
思い返せば私自身も、最初に声がかかったのは20代半ばの、
相当生意気に振る舞っていた頃でした・・・。
繰り返しますが、全員ではないし、これは私見にすぎませんが。